私が院長職を拝命して3回目の開院記念日を迎えました。今年のテーマは、「普通の病院を目指して」としました。腎臓病センターを中心としてスタートした当院も、今では地域医療を担うべく幅広い診療範囲を求められるまでに成長しました。
ところで、今年度は、今年4月より施行された診療報酬の大幅マイナス改定の影響を強く受け、上半期の収入実績は近年では初めて減収となりました。中でも、透析部門への影響は大きいものがあります。ただし、これには一時的なものと考えますが、透析患者数の減少も関与しているため、具体的な内容については詳細に解析する必要があります。
一方では、小児科・外科部門の大幅な収入アップがあり、全体としての減収の影響を軽減してくれました。しかし、他の問題点として、新臨床研修制度の施行以来、中小病院へ派遣される医師はほとんどといっていいほど停滞し、多くの病院が人材確保に苦戦していますが、当院も例外ではありません。医師確保が最大の事項であることはいうまでもありません。
今後1年間の新たな目標として、以下の点を掲げました。第一に「普通の病院」の条件の一つとして、救急告示病院となることです。また、将来における人材確保のためにも若き医師に選ばれる病院を目指すこと。そのためには最低限研修指定病院の資格を得ることです。これは急性期の病院として存続していくには必須の条件であります。
一方開院以来、中核の診療分野である透析医療については、今日まで順調に発展してまいりましたが、今後は経営上一層厳しい環境におかれることは間違いありません。しかし、岡山県下最大の患者数を抱えている当院の責務は重大であり、さらなる技術向上を図ると共に、信頼される透析センターを目指さなければなりません。
また、近年、注目されている糖尿病を中心とした生活習慣病には総合的な取り組みの必要性が指摘され、包括的な診療体制づくりが望まれています。さらに腎臓分野においても、潜在的に慢性の腎機能障害を持っている人が我が国に2000万人以上存在すると推測されており、これらの人たちは脳心血管系の合併症の頻度が高く、生命予後を決定する重要な鍵を握っている点から、腎臓専門病院として、その悪化防止に向けた積極的な取り組みが求められています。
また、全国的には小児科医不足と言われていますが、幸いにも当院は小児科医には恵まれています。その特徴を生かし、若き医師の研修施設として、病気をもつ子供達のための医療を幅広く提供していく所存です。
最後に、来年2月頃には病院機能評価の更新時期が迫っておりますが、職員一丸となって、「普通の病院」としての資格を得るべく努力していきたいと思っています。職員一同の益々の協力をお願い致します。