環境省レッドリスト(2007):絶滅危惧Ⅱ類 / 岡山県レッドデータブック(2009):準絶滅危惧
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| ▲ホソバヤマジソの花。花は直径数mmの筒状で、先はいくつかに裂け、下の部分(下唇)が最も大きい。 |
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| ▲ホソバヤマジソの群落。まばらに枝分かれし、茎が細いので、よわよわしい印象だが、茎は比較的丈夫で、直立する。 |
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| ▲秋になると花穂が赤く色づく。 |
ホソバヤマジソは、朝鮮半島から九州北部・中国地方にかけて分布しているシソ科の一年草で、日当たりが良い丘陵地や岩の上などに生育しています。茎の高さは10~40cmで細く直立し、紫色を帯びて枝分かれし、細い葉をまばらにつけます。植物体全体にカルバクロール、チモールと言った精油成分を含んでおり、ハーブとして知られるタイム(タチジャコウソウ)に似た強烈な匂いがあります。近縁にヤマジソ M. japonica という植物がありますが、これよりも葉が細く長いので「細葉山紫蘇」と名付けられています。
岡山県以外では、広島、山口、佐賀、長崎、大分県にのみ分布し、環境省の2007年版レッドリストでは「絶滅危惧Ⅱ類」とされています。岡山県では主に県南部に分布しますが、岡山県は本種の分布の東限と言われており、もともとの生育個体数も少ないため、岡山県の発行した岡山県版レッドデータブックでは「準絶滅危惧」にランクされています。北九州と中国地方にのみ分布する理由としては、かつて日本列島が朝鮮半島と地続きで会ったころに分布していた名残ではないかと言われています。
花は、8月の終わりごろから10月の終わりごろにかけて咲き、白色~薄桃色の長さ約5mmほどの筒状の小さな花を次々に咲かせます。本種が属するイヌコウジュ属の他の植物は、先に花穂を作って下から順に上に向かって咲いていくのが普通ですが、本種とヤマジソは、まず枝先の葉のわきに1~3花、普通は背中合わせに2個の花を開きます。その花が終わると、次にはその上にまた2~3個の花を付けます。これを繰り返して、だんだんと果実の穂を作りながら上へ上へと咲いてゆきますので、花は常に花穂の最上部に咲いていることになります。花の後にできる穂は長さが3cm程度で他の種類のようには伸びません。また、花には大きな苞(花穂に付属する葉のような部分)が付いており、花期も終わりごろになると苞が赤く色づき、秋の深まりを教えてくれます。
なお、近年の研究によって、本種には他の植物と比較しても特に強力な抗菌作用があることが明らかになっており、今後、本種をもとにした防カビ剤などが開発されるかもしれません。もし、この特性に気付かれないまま、本種が絶滅していれば、人類にとって大きな損失だったかもしれません。
当園内には、倉敷市内で採集した種を栽培したものが生育していますが、園内の環境が比較的適しているようで、種を播かずとも毎年園内のあちらこちらで芽を出しています。
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| 2003.8.23 | 2003.9.28 |
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| 2003.10.2 | 2003.10.11 |
| 花の咲き方 | ||
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| 1)2003.8.23 | 2)2003.8.26 | 3)2003.9.4 |
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| 4)2003.9.14 | 5)2003.9.17 | 6)2003.9.26 |
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| 7)2003.10.29 | 8)2003.10.3 | 9)2003.10.22 |