当園には、サザンカのように花弁が散る白い散りツバキがあります。このツバキは、倉敷市内山地の植生調査をしていた時に、児島稗田町の山中で偶然見つけた植物です。
発見したのは昭和52年(1977年)の11月23日でした。その日の調査を終えての帰路、ふと山中に白い花を見つけたので、再び確認のために急斜面を50mばかり登ったところ、竹林の中でこの樹を見つけました。樹の高さは5~6mで、花は手の届かぬ上のほうにありましたが、花弁はサザンカのように地面に散乱していました。最初はサザンカかと思ったのですが、葉が意外にもツバキだったので小枝を持ち帰り挿し木にしました。
挿し木は成功し、定植した苗は現在4~5mに成長して、たくさんの白い花を付けるように成っていますが、児島稗田町にあった原木のほうは、その後の都市計画道路の工事で残念ながら犠牲になってしまったようです。
ツバキの園芸品種には、それぞれ立派な品種名がついていますので、この白い散りツバキにも品種名がある筈ですが、調べても判りませんでした。勝手に命名する訳にもゆかずに困っています。
当園のこの散りツバキは、全部の花がバラバラに散るものと思っていましたが、中には普通のツバキのようにポトリと落花するものも時折見掛けられます。こんなツバキですが、ツバキ好きの人が多くて、枝や挿し木した苗を希望されますので、毎年少しずつ挿し木して苗を育てています。
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