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園内花アルバム

タカハシテンナンショウ(サトイモ科)

 タカハシテンナンショウ(高梁天南星)は、1952年(昭和27年)に岡山県高梁市の臥牛山で発見されたサトイモ科の植物で、1966年(昭和41年)に新種として発表され、1980年(昭和55年)にヒガンマムシグサ(彼岸蝮草)の亜種とされています。
 日本での自生地は、岡山県と広島県だけに限られてはいますが、マムシグサとかテンナンショウの仲間は大変区別がしにくく、調べればまだまだ近隣の県からも発見の可能性はあります。タカハシテンナンショウの第一の特徴は、花期が早く春のお彼岸ごろには咲くことと、葉が出るより前に花が咲くということです。
でも、花期が長いので、葉が出揃った時に見ると普通のマムシグサ類との区別がつかなくなります。そうなりますと、花や葉の姿かたちを図鑑で調べても、標本にしてしまったものでは花は形が崩れてしまいますので、必ず写真に撮っておく必要があります。一番良い方法は栽培して何年もじっくりと観察することですが、それは中々困難な仕事なので誰にでもお勧めできることではありません。当園には、岡山県新見市産のタカハシテンナンショウを栽培していますが、長い間観察していたお蔭でその姿かたちが眼に焼きついていて、今までに撮り溜めていた各地のマムシグサ類の写真の中から、新しい産地が発見されましたし、野外でも思わぬ場所で見付けることが出来るようになりました。
 そんなことから現在当園には、今までに知られていなかった岡山市灘崎町産のものを1997年(平成9年)から、また広島県福山市山野町産のものを2000年(平成12年)から栽培しています。タカハシテンナンショウは地下の球茎が滅多に分球しないので、ウラシマソウとかマイヅルテンナンショウなどのようには子球から殖やすことが出来ませんし、花後に出来た果実も当園ではなぜか真っ赤に熟す前に枯れてしまいますので、実生繁殖することも出来ずに困っています。
 なんとか完全に結実させて実生繁殖させ、多くの人に作って頂きたいものと考えています。マムシグサやテンナンショウの仲間は気味の悪い花を付けるので嫌われていますが、花の形から仏炎苞と呼ばれています。タカハシテンナンショウの仏炎苞は紫色で白い縦縞模様が入っていますし、舷部は筒部より短いのも特徴です。当園に栽培しているものの中には、珍しく仏炎苞の緑色で白条の入ったものもあります。野外で、もしこの緑色の仏炎苞をつけたタカハシテンナンショウに出会っても、タカハシテンナンショウだと気付く人は滅多にいないのではないかと思います。

タカハシテンナンショウ タカハシテンナンショウ 開花直後
  ▲開花直後
タカハシテンナンショウ 開花1週間後 タカハシテンナンショウ 開花2週間後
▲開花1週間後 ▲開花2週間後
タカハシテンナンショウ 仏炎苞が緑色の品種 タカハシテンナンショウ 仏炎苞が緑色の品種
▲仏炎苞が緑色の品種 ▲仏炎苞が緑色の品種

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