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園内花アルバム

タヌキマメ(マメ科) Crotalaria sessiliflora

 タヌキマメは日本では本州以南から沖縄まで、国外では朝鮮半島、中国、東南アジア、インドまで分布するマメ科の一年草です。日本に自生するものは稲作とともに渡来した古い時代の帰化植物(史前帰化植物)とする見解もあります。日当たりのよい草地などに自生しますが、草地の減少と共に姿を見ることが少なくなっており、都道府県版レッドデータブックでは、絶滅危惧植物とされていることも少なくありません。「タヌキマメ(狸豆)」の名は、毛の生えたがくに覆われた豆のさやをタヌキの姿(あるいは尻尾)に見立てたとも、花の様子がタヌキの顔に似ているからとも言われます。本種はマメ科の植物にしては珍しく、複葉(シロツメクサなどのように、複数の小さな葉が一組で一枚の葉となる)ではなく単葉で、線形~披針形の細長い葉を互生します。

タヌキマメの花。午後にならないと開花しない。 花期も終わりごろのタヌキマメ。毛の密生したがくに覆われたさやが鈴なりとなる。
▲タヌキマメの花。午後にならないと開花しない。 ▲花期も終わりごろのタヌキマメ。毛の密生したがくに覆われたさやが鈴なりとなる。


 花は8月頃から10月初旬ごろにかけ、高さ20~70㎝ほどになる茎の頂部に穂状に多数のつぼみをつけて、下から上へと青紫色の花を咲かせていきます。花は面白いことに午前中には開花せず、正午ごろになると開花し始めます。花後には褐色で光沢のある細毛を密生したがくに覆われた果実(豆のさや)ができます。果実ははじめ淡緑色をしていますが、内部の種子が熟すころには黒褐色となります。種子はさやの内部でばらばらになって、マラカスのように音がするようになります。学名の属名Crotalariaも玩具の「がらがら」が由来です。種子が熟し、さやが十分に乾燥すると、さやがはじけて、種子を弾き飛ばして散布します。種子は2~3㎜の小さなものですが、種子には美しい光沢があります。
 当園では、園内の湿地周辺の草地に自生していた株より種子を採取して増殖したところ、現在では種を播かずとも園内各所に自生するようになり、毎年ユーモラスな草姿を見せてくれています。

マメ科のほとんどは複葉の葉だが、タヌキマメは単葉で、細長い葉である。 種子が熟すとさやがはじけて種子を弾き飛ばす。種子は小型で光沢がある。
▲マメ科のほとんどは複葉の葉だが、タヌキマメは単葉で、細長い葉である。 ▲種子が熟すとさやがはじけて種子を弾き飛ばす。種子は小型で光沢がある。
タヌキマメ タヌキマメ

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