倉敷昆虫同好会
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虫たちの素顔
 
 キタテハ Polygonia c-aureum (1)
 

この蜜のおいしさは越冬後の醍醐味 (2009.4.5)

 路傍や川の堤防、空き地などに繁茂するカナムグラが好きなのでしょう。幼虫は、その葉の裏面を内側にした巣を作って中に潜み、巣から出ては別の葉を食べるといった習性ををしています。
 年数回、発生を繰り返します。日長と気温により夏型と秋型に分かれ、日長が13時間以下の場合、25℃以上は夏型、それ以下は秋型になることが知られています。冬は成虫態で過ごします。
 写真の秋型個体は厳しい冬を耐えてきたれっきとした野生動物です。4脚でしっかり踏ん張り、蜜を吸っている姿には惚れ惚れとさせる野生美があります。
 同属の仲間は約15種が知られ、分布圏は旧北区、新北区に広がっています。キタテハは極東のインドシナ半島から日本にかけて分布し、わが国は分布の東北限になっています。 (青野孝昭)

キタテハ 総社市清音黒田 (2009.4.5)

総社市清音黒田 (2009.4.5)

 
 キタテハ Polygonia c-aureum (2)
 

胸部の熱はふさふさの毛で保つんだね (2009.10.11)

 蝶の美しさに惹かれ、網を持って追っかけていた少年の日。長い時が流れ、今は網を捨て、デジカメで追い廻している自分がいる。デジカメを持ってからの日が浅い所為か、それとも見方が変わってきた所為か、新鮮な驚きがまた・・・。
翅(はね)の裏の手の込んだ模様、枯れ葉が破れたような縁の切れ込み、何と見事なカモフラージュのデザインだろう。変温動物ながら、羽ばたき用の筋肉が集中する胸部はふさふさした毛で覆われている。それにスレンダーな4本の脚と潤んだような複眼の美しさ。しっかり蜜を吸って体力を蓄えるんだよ。厳しい冬に備えて。(青野孝昭)

キタテハ 倉敷市酒津小黒田 (2009.10.11)

倉敷市酒津小黒田 (2009.10.11)

 
 
 
 

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倉敷昆虫同好会事務局
〒710-0051岡山県倉敷市幸町2-30しげい病院1階倉敷昆虫館研究室内
 
電話:086-422-8207 
E-mail:
kurakon@shigei.or.jp

 
倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。  
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