● この蜜のおいしさは越冬後の醍醐味 (2009.4.5)
路傍や川の堤防、空き地などに繁茂するカナムグラが好きなのでしょう。幼虫は、その葉の裏面を内側にした巣を作って中に潜み、巣から出ては別の葉を食べるといった習性ををしています。
年数回、発生を繰り返します。日長と気温により夏型と秋型に分かれ、日長が13時間以下の場合、25℃以上は夏型、それ以下は秋型になることが知られています。冬は成虫態で過ごします。
写真の秋型個体は厳しい冬を耐えてきたれっきとした野生動物です。4脚でしっかり踏ん張り、蜜を吸っている姿には惚れ惚れとさせる野生美があります。
同属の仲間は約15種が知られ、分布圏は旧北区、新北区に広がっています。キタテハは極東のインドシナ半島から日本にかけて分布し、わが国は分布の東北限になっています。
(青野孝昭)
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総社市清音黒田 (2009.4.5) |
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