倉敷昆虫同好会
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虫たちの素顔
 
 ヤブキリ属の一種 Tettigonia sp. (1)
 

わたし、まだ小さな子どもです (2009.4.15)

 車優先の舗装道路から細い山の小径に入ってみました。ため池のある谷間で、地面には草が、路肩と山側の林縁には低木やつる植物などが絡み合って、いわゆるブッシュ(藪)になっています。
 若緑のサルトリイバラの葉上に小さなヤブキリの幼虫が。見逃すところでした。幸い、目線に近い高さのところにいたため1匹が目に止まり、よく見るとそこにもここにもと5・6匹ほどが自然の緑に溶け込んでじっとしていました。
 以前であれば、背中に茶色い筋が通っていればヤブキリと簡単に同定していました。今は違います。微妙な差を持つ個体群が各地に散在していることがわかり、種の段階まで分化しているかどうか研究中と言われています。日本でも、ガラパゴスとは言わないまでも、進化劇場が開演しています。
 年1化で成長が進むにつれて樹上生活者となり、6月頃成虫になります。肉食性です。 (青野孝昭)

ヤブキリ属の一種 倉敷市粒江 (2009.4.15)

倉敷市粒江 (2009.4.15)

 
 ヤブキリ Tettigonia orientalis (2)
 

大あごと脚の棘に注目 (2011.8.8)

 酒津遊水池東側堤防にある木製階段手すり最上部の柱天端に雌成虫が手を掛けていました。桜並木の端っこにも当たり、体の半分は陰に入っています。人が近くに来ても動じる様子がないので、レンズを魚眼レンズに替え、近づいて撮ってみました。
幼虫時代とは異なり、顔は馬面のように長く見えます。その半分近くは発達した大あごが占め、脚の棘も長くなっています。成長につれ、肉食性が強くなって、体のつくりがそれに応じて変わっていったことがうかがえました。
本種の主分布地は周瀬戸内海地域、関東地方平野部・周辺部など。(青野孝昭)

ヤブキリ 岡山県倉敷市酒津 (2011.8.8)

岡山県倉敷市酒津 (2011.8.8)

 
 
 

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倉敷昆虫同好会事務局
〒710-0051岡山県倉敷市幸町2-30しげい病院1階倉敷昆虫館研究室内
 
電話:086-422-8207 
E-mail:
kurakon@shigei.or.jp

 
倉敷昆虫館はしげい病院の1階にあります。展示および収蔵標本は主に倉敷昆虫同好会員による半世紀以上の調査活動の成果によるものであり、そのうち3200種14000点を展示しています。  
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