リハビリテーション科医長 外薗 昭彦
この度の西日本豪雨災害では、倉敷市・総社市を中心に多くの方が被災され、大切な家族や住居、思い出が水害と共に流されました。
当院のスタッフにも被災された方がおられましたが、特に被害の大きかった真備町からも近いしげい病院では、発災翌日の7月7日には透析患者の緊急受け入れを行い、近隣に開設された避難所への医療支援も開始しました。
同時に、リハビリテーション医療(リハ医療)支援としてJRAT(大規模災害リバビリテーション支援関連団体協議会)にも積極的に参加しました。
リハ医療では、患者さまを「生活者」としてとらえ、疾患の発症後もより良い生活を共に築いていくことを目標としております。災害においても同様で、避難所生活における安全性の確保や、体育館生活などの長期化に伴う様々な合併症の予防のために重要な役割があります。このJRATは東日本大震災をきっかけに発足されました。
県内にはJRATの支部は当時存在していませんでしたが、7月11日に県内のリハ医療に携わるスタッフで岡山JRATが結成されました。
当院からも、発足時から医師や療法士が積極的に参加し支援を続けて参りました。
災害当初は500人以上の避難者がいる小学校を中心に、保健師など他の医療支援団体と協力して数日かけて現地調査を行いました。その中で、杖や歩行器が流された方への福祉用具の手配、体育館入り口の段差に対するスロープや手すりの設置など環境調整、寝たきりや深部静脈血栓症(いわゆるエコノミー症候群)を予防するための避難所で集団体操指導といった活動を行いました。
9月になると仮設住宅へ移られる方も増え、避難所を利用される方も減ってきましたが、週末を中心に今後もリハ医療チームは巡回や支援を継続していく方針です。当院も引き続き協力をして参ります!
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