日本腎臓病学会認定施設
日本透析医学会認定施設
当院では開院と同時に血液浄化療法センターを開設し、小児から成人まで垣根のない腎臓病医療を目標として、腎疾患の診断と治療に力を入れてまいりました。平成元年より小児腎臓病専門医も加わり、小児科から内科へと連続した診療体制が構築できました。慢性疾患である腎臓病の治療管理と長期予後成績を判断する上で、このような診療体制がベストと考えています。
● 腎疾患の診断と治療
ネフロ―ゼ症候群や、血尿+蛋白尿症例では積極的に腎生検を施行しており、開院以来の生検症例は1000例をこえています。光学顕微鏡、蛍光顕微鏡、電子顕微鏡のすべてを施設内で実施できるので、迅速な診断と治療方針の決定が可能です。腎生検と各種腎機能検査を含めて5〜6日の入院で、腎生検だけであれば2泊3日の入院でも施行可能です。エコーガイド下に経皮的な腎生検を行っており、平均所要時間は10分程度です。
各種腎炎に対しては、ステロイドや免疫抑制剤を併用した治療を、開院当時より積極的に行い腎炎の進行防止に努めてきました。特にIgA腎症では扁摘パルス療法が著効する症例が多数みられるようになっています。
保存期腎不全に対しては、栄養教室を定期的に開催するなど、医師のみならず看護師・薬剤師・管理栄養士などがチームでとり組んでいます。
遺伝性腎炎(アルポート症候群)の発症機序の解明と診断では重井医学研究所が学会をリードしてきました。特に当研究所が開発した免疫組織学的診断技術は画期的で、全国より多数の組織標本の診断依頼を受けています。
● 血液透析
透析療法には血液透析と腹膜透析(CAPD)がありますが、医師、看護師などのアドバイスのもと、それぞれの特徴を考慮して適切な治療法を患者さま自身に選択して頂いています。
現在全国で約26万人の方が透析医療を必要とされていますが、当院の血液浄化療法センターでは、県下の施設では最多の約320人の方が透析を受けていらっしゃいます。かつて人工透析は特殊な治療であり施行可能な施設も限られていました。しかし現在では透析施設も増加し安全に行える治療として一般化しています。そのため長期間透析を受ける患者さまが増加しており、いまや透析医療も質が問われる時代となりました。
当院では患者さまが安全に合併症なく元気に透析生活を過ごしていただくために透析の質を確保することに力を注いでまいりました。たとえば透析で使用する水が良質なものであることが合併症の予防に重要ですが、当院では特殊なフィルターを使用して清浄な水を供給するなど、患者さまの目には見えないところにも心配りをしています。現場では腎臓専門医(当院および岡山大学腎臓内科)、消化器専門医、循環器専門医、糖尿病専門医、外科医、整形外科医などの医師、看護師、臨床工学技士、管理栄養士、薬剤師、医療ソーシャルワーカーなどが協力して患者さまが快適に透析生活を送られるようにチーム医療を行っています。とくに透析患者さまへの栄養相談や栄養教室を管理栄養士により行っています。
透析患者にとっての命綱とも言えるバスキュラー・アクセス(いわゆるシャント)管理も万全です。アクセス作成手術はもちろんのこと、最新の血管撮影装置を備えて、PTA(経皮的血管拡張術)が迅速に施行可能な体制を取っています。
血液透析以外にも、閉塞性動脈硬化症に対するLDL吸着療法など、各種の特殊な血液浄化療法にも対応可能です。また透析に関連した新薬の開発治験依頼を多数受けており、当局より信頼されている証と自負しています。
● 腹膜透析(CAPD)
通常は一日4回のバック交換を行う方法が主流ですが、当院ではAPDという方法を積極的に行っています。夜間の睡眠中に機械が自動的に透析を行うため、日中のバック交換のわずらわしさから解放されます。
最近ではSMAP法といって、あらかじめ透析用カテーテルを埋め込んでおき、透析が必要になったときに取り出すCAPDの導入方法を行っています。血液透析と同様にCAPDでも計画的な透析導入が可能になり、入院期間の短縮など、患者さまの負担の軽減とスムーズな透析の導入が行えるようになりました。
従来、CAPDはどちらかと言えば小児が主体でしたが、体調が一定で循環器系に負担が少なく、通院頻度が月に1〜2回と少なくてすむ特長を生かして、高齢の腎不全患者さまにもCAPD療法がすすめられます。
CAPD外来は毎週月曜と土曜日の午後開いています。医師のみならず看護師や管理栄養士のきめ細かな対応で、患者さまの病状を正確に把握し適切に対処できるように努めています。
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