206平成23年10月25日(毎月25日発行)発行者 重井医学研究所附属病院
 
たんぽぽ通信No.206目次 
ドライ スキンについて内科部長 荒木俊江

運動について

看護部課長 長尾雅子
果物について
栄養管理部 窪田あかり
12月の尿病教室 
 ドライ スキンについて
 
内科部長 荒木俊江
 

 ひと雨ごとにひんやりしてくるこの頃ですが、いかがお過ごしですか。先月、温泉についてお話ししましたが、あったかいお風呂が恋しい時期になりました。

 同時に、皮膚が乾燥して、痒くなりやすい季節でもあります。今月は、そんな乾燥肌についてお話します。

 皮膚は、年齢とともに、角質層の水分保持能力が低下してきます。皮膚が乾燥して、いわゆるドライスキンの状態になると、皮膚本来の防御機能が低下して、衣服の刺激や、温度変化に対する反応が敏感になり、かゆみを感じるようになります。
乾燥予防としてのヒントをお話しましょう。

1)入浴
 寒くなると、熱いお湯に長時間入ることが多くなりますが、それだけで、皮脂を失ってしまいます。その上、ごしごしと、タオル、それも、ナイロンタオルで、一生懸命こする人が多いようですが、それにより、皮膚に、細かい傷をつけ、更に乾燥してしまいます。タオルがよくないと聞いて、入浴剤や、液体せっけんなどを直接肌につける方もいるようですが、そうすることで、石鹸の中の界面活性剤が肌の角質層を痛めてしまいます。
 石鹸は、固形石鹸を、しっかり泡立てて、その泡を、体に塗りつけて、シャワーで、しっかり洗い流すのでよいのです。決して、こすりすぎないようにしましょう。また、入浴剤の中にも、肌を乾燥させるものもあるので、気をつけましょう。
お湯の温度は、熱すぎないようにしましょう。

2)スキンケア
 入浴後、ほっておいてはいけません。女性は、多くの人が、顔には、化粧水、乳液、クリームなどを塗るでしょう。体も同じです。入浴直後に、保湿剤を塗ってください。特に、糖尿病の人は、皮膚が乾燥しやすく、乾燥から少しの傷が生じただけで、感染を起こすこともあります。薬局にもいろいろと商品があるので、ぜひ、今年の冬は、お肌のお手入れをしてください。

3)住環境
 最近の住宅は、1年を通して乾燥に傾いています。ましてや、冬、暖房器具、特に、エアコン、ホットカーペット、電気ストーブなどの、電気の暖房は、カラカラになります。温度を上げすぎないこと、適度に、湿気を残すことに注意しましょう。ただ、加湿器の使いすぎは、カビの発生の原因になるので、気をつけましょう。

4)衣類

 肌に直接触れるものは、柔らかいものがよいでしょう。極度の厚着は、知らないうちに汗をかき、その汗が乾くときに更に乾燥してしまいます。

 糖尿病の患者さんは、いろいろとお薬を飲んでいます。その副作用で、皮膚が乾燥することもあります。また、神経障害で、汗をかきにくくなってもいます。さらに、痛みに鈍くなっている人もいます。くれぐれも、低温やけどには気をつけましょう。

  
 運動について
 

看護部 長尾雅子

  糖尿病は、「運動不足病」とも呼ばれるほど、運動不足が発症リスクを高めます。特に、2型糖尿病は1型糖尿病に比べ、食べ過ぎや運動不足など不規則な生活習慣の関与が大きく、食事療法と運動療法が治療の基本となります。

 運動療法は、「血糖値を下げる」「体重が減る」「血液の循環が良くなる」など、たくさんのメリットがありますが、最大のメリットは「インスリンが効きやすい体になる」ことです。

 肥満のある2型糖尿病患者さんでは、インスリンに対して筋肉細胞や脂肪細胞の反応が鈍くなっていますが、運動を続けることによってこのような状態が改善されます。

運動療法では、どんなことをすればいいの?
 まずは、運動をしてもよい状態か、どんな運動が無理なくできるかなど、主治医に相談してメディカルチェックを受けましょう。
 有酸素運動の代表的なものは、ウォーキングです。1日に15〜60分程度、低血糖に注意しながら、いつの時間帯でも運動することが良い方法です。その他、自転車、水泳、ジョギング、ラジオ体操なども有効です。

こんなときは要注意!運動は休みましょう。
o血糖値が 250mg/dL 以上で尿ケトン体陽性
o収縮期血圧が180mmHg 以上
o脈拍が1分間に100 以上
o体調が悪い(発熱、頭痛、腹痛、下痢、睡眠不足など)

運動する時間がない場合
 通勤時に一駅歩く、外出中はなるべく階段を使う、といった工夫をしてみましょう。
飲み薬(経口血糖降下薬)やインスリン療法などで薬物療法を実施している患者さんは、運動中に低血糖になる可能性があります。自分の使用しているお薬について、低血糖の可能性を主治医に確認しましょう。
 また、必ずブドウ糖やジュースなどを持ち歩きましょう。運動する時間帯は、低血糖の心配が少ない食後に行うとよいでしょう。  1型糖尿病患者さんの場合、運動は食事の後1〜3時間に実施しましょう。
 運動量が大きい場合は、運動前のインスリンを減量しましょう。運動前・中・後に補食をしましょう。(運動後の補食は、クッキー、牛乳などの効果が持続する食べ物がよいです)

 「運動は継続が大切」ですから、無理な運動ではなく、自分自身にあった適切な運動で、出来るだけ毎日行うことが大切です。運動を通じて自己管理を行い、糖尿病に前向きに取り組んでいくという姿勢が重要であって、このことが人生をより充実したものにすることになります。

  
果物について
 
栄養管理部 窪田あかり
 果物は、ビタミンの補給に大切なので、1日1単位(80kcal)は、食べましょう。

干し果物や果物の缶詰は、ビタミン含有量が少なく糖度が高いため、し好食品として扱います。果物は、糖度が高く、糖尿病の方では血糖の上昇や血中の中性脂肪の増加をまねく場合があります。よく食べる果物の目安量を知り、食べ過ぎないように気をつけましょう。


【80kcalあたりの目安量】

可食量(g)
皮・芯などを
含んだ目方(g)
目安
りんご
150
180
中1/2個
なし
200
240
大1/2個
150
170
中1個
みかん
200
270
中2個
ぶどう
150
180
マスカット・巨峰などは
10〜15粒
バナナ
100
170
中1本
キウイフルーツ
150
180
小2個
オレンジ
200
330
1.5個
グレープフルーツ
200
290
0.7個
パイナップル
150
270


Q.果物の代わりは、ジュースや加工果物でもいいの?
 【ジュース】
 100%果汁のフルーツジュースであっても、生の果物に比べ加工の過程で食物繊維やビタミンなどが失われていたり、ブドウ糖や果糖などが添加されている場合も多いです。またジュースは、手軽に利用できるので、水やお茶代わりに飲むと、つい飲みすぎてしまいます。

 【加工果物】
 干し果物や果物の缶詰は、ビタミン含有量が少なく糖度が高いことが特徴です。

 ジュースや加工果物は、果物の代わりにはならないので、注意しましょう。

  
12月の糖尿病教室
 
日時:平成23年12月10日(土)
正午〜午後1時30分
場所:2階多目的ルーム
講義内容:★糖尿病と眼・神経の合併症
医師 高木内科医長
★検査について臨床検査技師 白石
★年末年始、血糖値を保とう!管理栄養士 多田 西川
 ※午後1時30分より運動(チェアビクス)があります
食事代600円(税込み)入院患者さまは不要
申込先

医師・看護師・管理栄養士まで(締め切り12月7日)