糖尿病は、「運動不足病」とも呼ばれるほど、運動不足が発症リスクを高めます。特に、2型糖尿病は1型糖尿病に比べ、食べ過ぎや運動不足など不規則な生活習慣の関与が大きく、食事療法と運動療法が治療の基本となります。
運動療法は、「血糖値を下げる」「体重が減る」「血液の循環が良くなる」など、たくさんのメリットがありますが、最大のメリットは「インスリンが効きやすい体になる」ことです。
肥満のある2型糖尿病患者さんでは、インスリンに対して筋肉細胞や脂肪細胞の反応が鈍くなっていますが、運動を続けることによってこのような状態が改善されます。 運動療法では、どんなことをすればいいの? まずは、運動をしてもよい状態か、どんな運動が無理なくできるかなど、主治医に相談してメディカルチェックを受けましょう。 有酸素運動の代表的なものは、ウォーキングです。1日に15〜60分程度、低血糖に注意しながら、いつの時間帯でも運動することが良い方法です。その他、自転車、水泳、ジョギング、ラジオ体操なども有効です。
こんなときは要注意!運動は休みましょう。 o血糖値が
250mg/dL 以上で尿ケトン体陽性 o収縮期血圧が180mmHg 以上 o脈拍が1分間に100 以上 o体調が悪い(発熱、頭痛、腹痛、下痢、睡眠不足など)
運動する時間がない場合 通勤時に一駅歩く、外出中はなるべく階段を使う、といった工夫をしてみましょう。 飲み薬(経口血糖降下薬)やインスリン療法などで薬物療法を実施している患者さんは、運動中に低血糖になる可能性があります。自分の使用しているお薬について、低血糖の可能性を主治医に確認しましょう。 また、必ずブドウ糖やジュースなどを持ち歩きましょう。運動する時間帯は、低血糖の心配が少ない食後に行うとよいでしょう。 1型糖尿病患者さんの場合、運動は食事の後1〜3時間に実施しましょう。 運動量が大きい場合は、運動前のインスリンを減量しましょう。運動前・中・後に補食をしましょう。(運動後の補食は、クッキー、牛乳などの効果が持続する食べ物がよいです) 「運動は継続が大切」ですから、無理な運動ではなく、自分自身にあった適切な運動で、出来るだけ毎日行うことが大切です。運動を通じて自己管理を行い、糖尿病に前向きに取り組んでいくという姿勢が重要であって、このことが人生をより充実したものにすることになります。 |