重井医学研究所の活動 2018年度


 

分子遺伝部門の研究成果が朝日新聞に掲載

 

重井医学研究所の分子遺伝部門・東海大学・鹿児島大学の研究グループが開発し、BMC Biotechnology で発表した新規ゲノム編集ラット作製法 rGONAD が、4月17日(火)の朝日新聞朝刊に掲載されました。


朝日新聞デジタル
←クリックで大きくなります
18.04.17更新


研究成果が BMC Biotechnology に掲載

 

新規ゲノム編集ラット作製法
rGONAD (Rat Genome-editing via Oviductal Nucleic Acids Delivery)
〜疾患モデル動物の開発がより簡便に

 重井医学研究所(岡山市)分子遺伝部門の小林朋絵副主任研究助手・難波真澄研究助手・古家野孝行研究員・松山誠室長と東海大学・鹿児島大学のグループは、受精卵を体外に取り出さずに遺伝子改変ラットを作製できる手法rGONAD法 (Rat Genome-editing via Oviductal Nucleic Acids Delivery)の開発に成功しました。この研究成果は、オープンアクセス誌であるBMC Biotechnologyに4月2日発表されました。
研究グループは、これまで腎臓病、肥満や高血圧などの疾患モデル動物であるラットに着目し研究を行ってきました。今回の研究成果により、これまで遺伝子改変が困難であったラットにおいても簡便に作製できることが明らかになりました。今後、ラットの疾患モデル系統を用いた基礎医学研究や、マウス・ラットと比較して胚操作が困難であるブタ、ウシなど家畜への応用も可能であると期待されます。



rGONAD
(Rat Genome-editing via Oviductal Nucleic Acids Delivery)法の流れ

<背景・期待される成果>
遺伝子改変マウスは、ヒト疾患モデル動物として古くから研究に利用されてきました。近年では、ZFN, TALEN, CRISPR-CAS9といったゲノム編集技術が次々と登場し、ES細胞を使わない遺伝子改変マウスの作製方法が爆発的に広まりました。また、2015年には遺伝子改変マウス作製を簡便にする手法「GONAD (Genome-editing via Oviductal Nucleic Acids Delivery)法」が開発されました。この研究により、マウス体外に受精卵を取り出すこと無く、卵管内にある着床前の受精卵の細胞膜に微細な穴を開け、細胞外の核酸・タンパクを受精卵に入れることで着床前胚のゲノム編集を行い、特定の遺伝子が改変されたマウスを作製することが可能になりました。
一方、ラットも、腎臓病や肥満など様々な疾患モデル動物として古くから利用されてきました。マウスよりも個体サイズが大きく、扱いやすいなど実験的利点があります。また、高血圧や腎炎など、マウスでは再現できない疾患に対する医学研究が盛んに行われています。しかし、ラットはマウスと異なり、2010年頃まで遺伝子改変ラットの作製はできませんでした。近年においても、遺伝子改変ラットの作製は、受精卵の取り扱いやマニピュレーターによるマイクロインジェクションなど非常に高度かつ専門的な技術が必要であり、ラットの研究の障害となっていました。
本研究では、肥満や高血圧など代表的な疾患モデル系統が存在するラットにおいて、遺伝子改変ラットの作製を簡便にするrGONAD法の開発に成功しました。今後rGONAD法は、ラットの疾患モデル系統を用いた基礎医学研究だけでなく、マウス・ラットと比較して胚操作が困難であるブタ、ウシなど家畜への応用も可能であると期待されます。

<掲載誌情報>
雑誌名:BMC Biotechnology
論文タイトル:Successful production of genome-edited rats by the rGONAD method.
著者:小林 朋絵、難波 真澄、古家野 孝行、福島 正樹、佐藤 正宏、大塚 正人、松山 誠
掲載日:イギリス時間 4月2日付

18.04.03更新


研究成果が Genome Biology に掲載

 

東海大学の大塚正人准教授らと重井医学研究所分子遺伝部門の古家野孝行研究員・松山誠室長などとの共同研究グループは、簡便に遺伝子改変マウスを作製する技術 i-GONAD法を開発しました。
本研究成果は2018年2月26日、英国のオンラインジャーナルの科学雑誌「Genome Biology」に掲載されました。

論文は、下記のHPをご覧ください。
Genome Biology HP

18.04.01更新




←戻る
a aa