● セミの不運とアリの幸運 (2010.7.16)
この日、苔むしたケヤキ大木の幹に、羽化に失敗したアブラゼミの姿がありました。それでも、成虫の色ははっきりと出ています。命は絶え、オオズアリの一群に取り巻かれていました。目玉の上では一匹の働きアリが手を挙げて幸運を喜んでいるようです。殻の腹部下端には、頭部と胸部を切り裂く役をしたと思われる頭の大きな兵アリが見えます。頭部と胸部の境から、ぽっかり空いた体内には沢山の働きアリが入っていて、筋肉を食いちぎっては運び出しているようでした。アリの名前は元倉敷市立自然史博物館館長の近藤先生に教えて貰いました。(青野孝昭)
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岡山県倉敷市酒津 (2010.7.16) |
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