平成29年度 重井医学研究所附属病院 病院指標

当院は、岡山県下では最大規模の透析施設・血液浄化療法センター【124床】と、ダイアライシス・アクセスセンターを有しており、腎臓病に関しては、診断・治療、そして血液透析・腹膜透析、アクセス管理など一貫した診療を行っています。そのため、腎臓病の専門病院として地域社会に認知されており、県内はもとより隣接する県からも患者様が受診に来られます。重度な複数の合併症を持たれており、手術・処置が必要な患者様も多いため、平均在院日数は全国平均と比べると長くなっています。また、誤嚥性肺炎の平均在院日数が長期となっているのは、75歳以上の高齢の患者層が89％を占めており、嚥下障害を持っておられる患者様が多く、重症度が高く長期入院となっていることが原因となっています。
肺炎、糖尿病などの生活習慣病、脳卒中、肝硬変、大腸ポリープなどよくみられる疾患も対応しています。

当院は、小児に多い脱水、肺炎、喘息、腸炎などの急性期疾患を中心に入院を受け入れています。重症時には三次救急病院を紹介するなど他医療機関とも連携を図り、患者様に応じた医療を提供しています。
また、
低身長に対する成長ホルモン負荷試験・食物アレルギー負荷試験なども行っており、早期診断・治療へと繋げています。
上記疾患以外にも、気管支喘息、感染性胃腸炎などのよくみられる疾患や、ネフローゼ症候群、川崎病など、専門的治療を要する疾患に対しても診療を行っています。

食道癌患者が82％を占めており、次いで膵癌、直腸癌、肝細胞癌、乳癌、胃癌、咽頭癌と続いています。
基幹病院と連携し、周術期管理センターを有しており手術前後の全身管理に対応し、化学療法、リハビリテーション、経腸管理に特化し治療を行っています。
なお、術前の化学療法や全身管理を行うため、手術のため基幹病院へ転院される患者様が多いため転院率が高くなっています。
また基幹病院、地域の医療施設と連携し、癌終末期の緩和治療にも力を入れています。

血管移植術、バイパス移植術　35.5%、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術　21.7％、経皮的シャント拡張術・血栓除去術　15％　内シャント設置術　11.5％　静脈形成術、吻合術　3.2%となっています。
　ダイアライシス・アクセスセンター診察後手術適応になった維持透析中の患者様は内科に入院されます。そのため血管移植術の割合が内科で多くなっています。
また大腸ポリープや内視鏡的胆道ステント留置なども行っています。

食道狭窄拡張術が40％を占めており、次いで内シャント設置術、血管移植術、虫垂切除術、食道ステント留置術、ヘルニア手術等が行われています。
アクセス手術の患者様は内科系医師の協力体制もあり、内科で患者様を対応しているため外科の手術別患者数に反映されておらず、食道狭窄拡張術が1位となっております。
また内シャント設置術の転院率は他院よりの紹介で手術を行っているため、術後は元の医療機関へ戻るため紹介率が上がっています。
（注）「-」の表示は患者数が10人未満症例です。個人の特定が懸念されるため非公開としています