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療育コラム

療育コラム


療育を受けて状態が改善した事例

言語聴覚療法

2歳半頃に「ことばの遅れ」で来院したAくん

初診時は「かーか(お母さん)」「バイバイ」といった有意味語が2、3語程度でした。視線の合いにくさ、同世代の子どもへの興味の薄さ、かんしゃくといった特性も見られました。

療育ではまず、指さしの獲得・三項関係(物を介した子どもと大人の関わり)の構築を目標とし、おもちゃ遊びを通して言語聴覚士との関係を深めていきました。発話意欲は旺盛で、回を重ねるごとに「くく(くつ)」「ななな(さかな)」「これ」「バナナ」「おいちー」と単語の表出が増えました。遊びの中で欲しいおもちゃを指さす様子も見られるようになりました。

5歳になった今では、療育中は常に穏やかで、言語聴覚士に視線を向けて会話のやりとりが続くようになり、自分の気持ちを「もっと難しいのしたい」と文章で伝えられるようにもなりました。また、保育園でお友達と遊んだことをお話ししてくれるようにもなりました。

作業療法

手先の不器用さがあり、作業療法を受けることになったBくん

手を使う事に拒否は無いものの、積極的には取り組めません。鉛筆を持つと力が抜けてしまい頑張って書いてくれたのはとっても色の薄い、彼なりの文字でした。文字や数字は大好きなのに書くことができません。

作業療法士は、何で力が抜けてしまうのか、専門的な評価を行いました。すると、体幹(身体の中心部分)に問題が見つかりました。そこでボールを投げたり、トランポリンを使ったり、ハイハイ競走をしたり・・・身体を使って一生懸命遊びました。すると姿勢が良くなり、鉛筆を持っても力が抜けません。今では名前が書けるようになりました。

心理面接

嫌な事があるたびに大暴れしていた小学3年生のCくん

心理士とお母さんと一緒に、心理士手作りの“気持ちの温度計”を使ってお話をしました。『今日うれしい気持ちになったのはこんな時』『休み時間のドッジで友達に「ヘタクソ」って言われた時にはこんな気持ちになった!だから追いかけて蹴ってやったんだ!』

心理士はCくんの腹が立ったり悲しかったりした気持ちを、しっかり受け止めていきました。それから、人と自分と物を傷つける行動はNGだという社会のルールを確認し、それ以外のOKな方法を一緒に考えて、次の心理面接までに実行してみようと3人で約束しました。今でもカーッとなって暴れてしまうことはあるけれど、心理面接を繰り返していくうちに、その場所から離れて1人になったり、担任の先生に気持ちを聞いてもらいに行ったりと、OKな方法で自分の気持ちや行動を落ちつけられることも増えてきました。

そんなCくんに、お母さんは「最近、上手に嫌な気持ちを片付けられるようになってきているよね!」と、うれしそうに声をかけていらっしゃいました。Cくんもにっこりうれしそうでした。
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