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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

10月の活動(2023.11.17)

園長からの一言

先月も参加した少年が、参加者にプレゼントしたジュズダマで、カッコいいストラップを作って持って来てくれました
28日:ジュズダマのストラップ
葉が枯れてしまったムクノキ。水の乏しい島嶼部では、記録的な少雨の影響が顕著に表れ始めていました。
17日:少雨のため葉が枯れてしまったムクノキ(笠岡市)

9月の所感で、9月は「とにかく雨不足の一言に尽きる」と書いたのですが、10月が終わってみれば、気象庁アメダス「倉敷」の降水量はなんと9月の28mmを下回るわずか19mm(平年値93mm)という状況でした。なお、「倉敷」の9月の降水量28mmは観測史上最低でしたが、10月は2007年に17mmを記録しており、史上2番目ということになるようです。ただ、8~10月の3ヶ月の合計降水量でみた場合、今年はわずか106.5mmで、調べた限りではこれも観測史上最低ということになるようです。ここまで長期間にわたって雨が少ないと植物に対する影響もかなり甚大になると考えられ、実際に10月17日に植物調査のため訪れた笠岡市の島では、ムクノキの葉が茶色く枯れたり、アベマキの葉が丸まってしまったりといった状況が見られました。この影響は今年だけでなく、来年の植物の開花・結実にも影響すると考えられますので、注意して観察したいと考えています。

植物園内の植物については、重要なものは水やりをしていることもあり、まだそれほど少雨の影響は出ていません。不思議なことに、湿地の最上流部からの湧水はこの少雨でもまだ枯れておらず、湿地の植物には目立った影響は出ていません。ただし、園内の池については、湿地エリア、温室エリアとも、ほとんど干上がっている状態です。温室エリアの池内部に生育しているヒメガマは、例年であれば胴長を着用してプラ船を引っ張りながら刈り取りをするのですが、今年は水がないため、ボランティアさんに長ぐつ履きで刈り取りをしてもらっています。

園内のイベントでは、倉敷昆虫同好会・倉敷市立自然史博物館友の会の末長氏に15日の「ちょっとアブないしぜんかんさつ~トゲトゲ編~」では昆虫分野の講師をお願いしたのですが、28日の植物園を楽しむ会にもテーマの「木の実降る里山を楽しむ」に関連して、長年かけて収集された、日本国産のどんぐり全種のコレクションを持って参加してくれ、大いに会が盛り上がりました。また、先月も参加してくれた小学生の男の子が、プレゼントしたジュズダマの実を使った格好のいいストラップを作って持って来てくれました。小さな観察会ではありますが、継続することで、このような自然に親しみ、楽しむ人が増えればいいなと願っています。

 

来園者(見学者)総数:108
見学・観察会等(38名)
10/4 見学2名(玉野市)
10/11 来園1名(倉敷市大島,オミナエシをスケッチに来園)
10/15 自然観察会「ちょっとアブない?しぜんかんさつ ~トゲトゲ編~」開催,参加者18名+講師1名(倉敷昆虫同好会 末長晴輝氏)

ハマビシの果実は鋭いトゲがあるので、砂の表面に手を置くと、手のひらに刺さります・・・ということで体験! 講師の末長先生が、コオロギのメスのお尻の「トゲ(産卵管)」について解説中

おいしいトゲトゲと言えばタラノキ。末長先生はトンボの脚のトゲトゲの役割について解説中 観察会の最後は、みんな大好き、おいしいトゲトゲ、クリ拾いです

10/18 見学・来園1名(昭和薬科大学 薬用植物園 職員)
10/21 見学1名(倉敷市福島)
来園1名(植物園ボランティア,園内植物写真撮影に来園)
10/28 倉敷昆虫同好会の末長さんが参加してくれ、なんと日本産どんぐり全種のコレクションを持って来てくれました定例観察会 植物園を楽しむ会134「木の実降る里山を楽しむ」開催,参加者13名

 

その他の来園者
ボランティア・・・のべ70名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
10/2 絶滅危惧植物 調査(倉敷市酒津)
10/7 猛毒のカエンタケ。県南部でもナラ枯れが発生し始めているので、カエンタケも発生するかもしれません「津黒のきのこ観察会」参加(真庭市 津黒いきものふれあいの里)
10/12 現在では利用がほぼ無くなった、「灯台株」と呼ばれる柴刈り利用について調査里山利用(灯台株)見学・聞き取り調査(新見市草間)
10/17 兵庫県立淡路景観園芸学校の学生さんの調査への協力と海岸植物の調査を行いました岡山県植物誌研究会 植物調査(笠岡市)
10/18 昭和薬科大学 薬用植物園の調査に協力をして、高梁市、新見市の薬用植物自生地を案内しました薬用植物 調査協力(現地案内)(高梁市・新見市)
10/23 蒜山自然再生協議会関係者と共に演習林に眠っていた植物標本の状況確認を行い、整理を行うことになりました。鳥取大学農学部演習林「蒜山の森」保管植物標本 状態確認(真庭市蒜山上徳山)
10/26 岡山県植物誌研究会 絶滅危惧植物 調査(倉敷市真備町)
10/28 倉敷美しい森 トウカイコモウセンゴケ 定期調査(倉敷市曽原)

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
10/14 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会 出席(倉敷市立自然史博物館)

 

マスコミ取材、情報提供など
10/26 9月にミズアオイ自生地からの生放送でお世話になった清水葵さんがパーソナリティの番組に出演させていただきました)(写真は清水葵さん提供)FMくらしき「ラシクラ」スタジオ出演(生放送)

 

園内の管理作業など
温室エリア
刈払機 草刈り(温室周囲,水草プランター置き場周囲)/手刈り・草取り・剪定など(温室南ブドウ類つる剪定,東フェンス内側,トウネズミモチ枝剪定,池内部ヒメガマ穂,ヒメガマ刈り取り・結束,ミズアオイ枯れ葉・花茎,クロガネモチ)/植物植替え(蒜山産ユウスゲ,吉備中央町産ユウスゲ,広島県産エヒメアヤメ)/外来植物駆除(セイタカアワダチソウ)/カワラケツメイ細断(カワラケツメイ茶づくり)/植物種子採集(ミズアオイ果実)/刈草 収集・焼却

13日:カワラケツメイ細断(カワラケツメイ茶づくり)(お茶にするため、剪定ばさみで乾燥させたカワラケツメイを刻んでいきます) 20日:温室エリア池のヒメガマ刈り取り(少雨で池がほぼ干上がってしまったので、例年なら胴長ぐつでしている刈り取り作業をボランティアさんにしてもらいました)

湿地エリア
刈払機 草刈り(ユウスゲ植栽地内部,ユウスゲ広場,ユウスゲ広場東側観察路,中広場,奥広場,奥広場水路)/手刈り・除草(クコ株周り)/外来植物駆除(セイタカアワダチソウ,アレチヌスビトハギ,メリケンカルカヤ)/刈草 収集・焼却
その他
  • 11日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 随時:刈払機 刈刃 研磨/種子精選(キセワタ,ヒキヨモギ,ミヤマウメモドキなど)/11/3-5「第23回 自然史博物館まつり」準備作業

 

その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • 植物園→外部
    • 来春、フサヒゲルリカミキリ保全のために草原内に移植する予定です7日:ユウスゲ苗210ポット(蒜山産、フサヒゲルリカミキリ保全に関連して津黒いきものふれあいの里に移管)
    • 23日:ユウスゲ苗240ポット(蒜山産、フサヒゲルリカミキリ保全に関連して津黒いきものふれあいの里に移管)
  • 外部→植物園
    • 15日:オキナアサガオ標本(倉敷市産,植物園ボランティア採集)
    • 23日:山焼き・草原保全活動解説パネル,ジェットシューター,ヘルメット,ゴーグル 借り受け(真庭市 津黒いきものふれあいの里・蒜山自然再生協議会より,11/3-5「第23回 自然史博物館まつり」展示のため)
植物園
WEBサイト
更新
  • 15日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(11/12「植物園を楽しむ会135」,11/18「倉敷みらい公園で生き物探し2023年11月」開催要項公開)
  • 20日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(11/19「晩秋の蒜山もおもしろいよ!山焼き準備と茅刈り体験」開催要項公開)/「お知らせ」(11/3~5「第23回 自然史博物館まつり」植物園コーナーチラシ公開)/「現在の見ごろ植物」(スイラン,サワギキョウ)
  • 28日:「おかやまの植物事典」(「ジュズダマ」追加)

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