関東以西の本州、四国、九州の海岸などの砂地に生育する1年草です。日本国内のハマビシ科の植物は本種1種のみで、果実に水草のヒシのような鋭いトゲがあることから、「浜菱」の名があります。環境省第5次レッドリスト（2025）では、「絶滅危惧ⅠB類」、岡山県内における生育地もきわめて限られていることから、岡山県版レッドリスト2025でも「絶滅危惧Ⅰ類」とされています。園内では温室エリアで栽培しており、6/6現在、多数の花が開花しているほか、鋭いトゲを持った若い果実がみられるようになってきています。花と果実は9月中旬ごろまで見られる見込みです。（2025.6.6）

北海道から九州の山野に生育する多年草です。子供が花の中にホタルを入れて遊んだので「蛍袋」と呼ばれたとも、花が提灯のようなので、提灯を意味する「火垂・袋」と呼ばれたとも言われます。花は白花と紫花があり、地域によって白花が多かったり、紫花が多かったりと偏りがあります。岡山県内では生育が確認されていませんが、本州の近畿地方以東にはヤマホタルブクロという変種が分布しており、ホタルブクロはがく片の間に反り返った付属体があるのに対し、ヤマホタルブクロは付属体がないことで区別ができます。植物園内には、ホタルブクロの白花と紫花の両方がありますが、6月6日現在は温室エリア入口で紫花のみが開花しています。6月中旬には白花も開花する見込みです。（2025.6.6）