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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

9月の活動(2022.10.11)

園長からの一言

今年は園内での観察会の開催日と花の時期があわず、ひっそりと咲いていました
14日:満開となったミズトラノオ
茎の内部に隠れているため、手で捕殺しにくいうえ、殺虫スプレーを噴霧しても効きにくく、悩みの種です
23日:ミズアオイの株元の茎内部に潜むハスモンヨトウ幼虫

中旬までは連日30℃越え、最低気温も20℃を上回る日がほとんどで、12~15日は最高気温が35℃を超えて猛暑日となるなど、朝晩少し涼しくはなったものの、秋の訪れを実感、というには今一歩足りない感じだったのですが、19日頃に台風14号が通過してからは、最低気温がさらにぐっと低下し、秋らしくなりました。そのためか、ヒガンバナやススキの穂など、それまで開花、出穂しはじめていたものの、出足が鈍かったものが一気に咲いたり出穂したりして、園内の風景もがらっと秋らしくなりました。

観察会などのイベントは、11日に倉敷市内の自生地にて倉敷市、倉敷市立自然史博物館、博物館友の会との共催で「ミズアオイ観察会」を開催したほか、23日には園内で「秋の!虫をつかまえてみるかい!」、25日には定例観察会「植物園を楽しむ会」を開催しました。ミズアオイ観察会と「秋の!虫をつかまえてみるかい!」では、環境省が作成したアメリカザリガニの生態系への影響についての啓発を目的としたクリアファイルを頂き、参加した子供たちに配布しました。ミズアオイはスクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)とヌートリアによって生育が難しくなっており、植物園でも、温室エリアの池にアメリカザリガニが侵入したことによって、それまで生育していたアサザなどの水草が消滅した経緯がありますので、そういった事例を交えて簡単に解説したところ、子供たちも真剣に耳を傾けてくれていました。

観察会以外でも、28日には倉敷美しい森内の湿地での外来モウセンゴケ駆除活動を実施したほか、園内では、温室エリアでかなり生育範囲を広げつつあった外来植物、メリケンムグラの除草を重点的に行うなど、外来植物関係の活動が多く行った月となりました。倉敷美しい森での駆除活動は2005年から数えて17年目になりますが、2回に1回は発生が見られない程度には減少してきています。が、まだ土中で眠っている種子があると思われますので、まだまだ気長に活動をしていく必要がありそうです。

 

来園者(見学者)総数:123
見学・観察会等(63名)
9/10 見学2名(総社市)
9/11 見学1名(岡山市)
9/16 来園1名(環境省中国四国地方環境事務所 職員,アメリカザリガニ啓発クリアファイル寄贈に来園)
9/23 自然観察会「秋の!虫をつかまえてみるかい!」開催,参加者35名 +講師2名(昆虫館 岡本館長,倉敷昆虫同好会 守安敦氏)

湿地エリアのショウブ池周辺は、トンボもいますが、カマキリもたくさんいるポイントです 草刈りをした枯草の下には、コオロギなど、色々な昆虫や生き物が隠れています

参加してくれた子供たちには、環境省から頂いたアメリカザリガニの啓発クリアファイルをプレゼントしました

来園1名(倉敷ケーブルテレビ,「秋の!虫をつかまえてみるかい!」取材)
9/10 定例観察会 植物園を楽しむ会121「秋の野の花摺りを楽しむ」開催,参加者20名

温室エリアのフェンスに絡んだノアズキの花を観察。アズキの花に似てますか? 湿地エリアではサワヒヨドリやイヌノヒゲなど秋の花々が咲き始めていました

9/28 来園1名(植物園ボランティア,植物寄贈に来園)
その他の来園者
ボランティア・・・のべ60名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
9/3 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)対策試験 経過観察・記録(倉敷市加須山 ミズアオイ自生地)
9/5 東中国山地自然史研究会 鏡野町 植生調査(鏡野町)
9/8 9/11開催予定のミズアオイ観察会の準備ですミズアオイ自生地草刈り・草寄せ作業(9/11観察会準備・下見)(倉敷市加須山 ミズアオイ自生地)
9/11 ミズアオイ観察会 開催(倉敷市立自然史博物館,博物館友の会,倉敷市 共催),参加者52名(倉敷市加須山 ミズアオイ自生地)

ミズアオイの世話をしていただいた、自然史博物館友の会の方から解説と苦労話をお聞きしました 片岡園長からは、ミズアオイを食べてしまう、ジャンボタニシの対策について話をしました

9/12 東中国山地自然史研究会 鏡野町 植生調査(鏡野町)
9/22 スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)対策試験 経過観察・記録・片付け(倉敷市加須山 ミズアオイ自生地)
9/24 ユウスゲ種子 採集(フサヒゲルリカミキリ保全活動用 実生苗作成のため)(真庭市蒜山上徳山)
9/28 倉敷美しい森 外来モウセンゴケ駆除活動,植物園ボランティア4名+倉敷市環境政策課職員2名(倉敷市曽原)

今年は6月の駆除では外来種が見つかりましたが、今回は湿地内では生育が確認されませんでした 湿地内にはなかったものの、湿地外のため池岸には特定外来生物、ナガエモウセンゴケが生育していました

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
9/7 蒜山自然再生協議会 打ち合わせ(オンライン)
9/9 会場の様子令和4 年度 ウスイロヒョウモンモドキ 情報共有会議及び 令和4 年度第2 回中国山地草原性希少昆虫保護増殖事業検討会 出席(真庭市蒜山))
9/10 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会 出席(倉敷市立自然史博物館)
9/13 SAVE JAPANプロジェクト 関係者ミーティング(オンライン)
9/25 令和4年度 蒜山自然再生協議会 第2回講演会(オンライン視聴)

 

マスコミ取材、情報提供など
9/2 山陽新聞 おかくらプラス面「まちナビ」コーナーに9/11「ミズアオイ観察会」告知掲載
9/13 山陽新聞 倉敷総社圏版「重井薬用植物園の四季」(センニンソウ)掲載
9/15 (公財)岡山県環境保全事業団 環境学習センター「アスエコ」 情報誌「環境」Vol.389 2022 Autumn に、片岡園長のインタビュー記事「身近な自然の多様性に気づくことが生態系の未来につながる第一歩」掲載
9/22 山陽新聞 倉敷総社圏版「重井薬用植物園の四季」(スベリヒユ)掲載
9/23 山陽新聞 おかくらプラス面「まちナビ」コーナーに9/25「植物園を楽しむ会121」告知掲載
「秋の!虫をつかまえてみるかい!」,倉敷ケーブルテレビ(KCT)が取材 → 同日夕方の「KCTニュース」で放映

 

園内の管理作業など
温室エリア
30日:外来植物メリケンムグラの駆除をするボランティア(草刈りだけだとカーペット状に繁茂し、他の植物を抑えてしまうので、人海戦術で引き抜きました)草刈り作業(温室北側広場,ユウスゲ植栽地,イボタノキ植栽地,市道法面,水路沿い)/手刈り・草取り作業(事務所前 鉢・ポット内,サツマイモ圃場,温室南 メリケンムグラ,タヌキマメ植栽地 ススキ)/樹木剪定(クマノミズキ 枯枝,クロガネモチ,トウネズミモチ,エビヅル,サンカクヅル,ナツメ)/刈草等 収集・焼却/植物植替え(オミナエシ,メガルカヤ)/ボイラー室横 遮光シート張り替え(台風により破損のため)/ユウスゲ植栽地 腐朽竹杭 交換/ミズアオイ ヨトウムシ駆除(殺虫スプレー噴霧)/水草等プランター 水やり/使用済みポリポット 洗浄/栽培用砂・使用済み栽培用土 ふるいかけ/温室内通路 防草シート張り/駄鉢 熱湯消毒
湿地エリア
草刈り作業(ユウスゲ植栽地,ユウスゲ前広場,入口~ユウスゲ植栽地横 観察路,下池岸,中広場,奥広場,展望デッキ前)/手刈り・草取り作業(アレチヌスビトハギ)/ユウスゲ植栽地 腐朽竹杭 交換/刈草等 収集・焼却
その他
  • 8日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 17日:温室ボイラー 空気弁 交換修理(藤木工務店)
  • 22日:植物園郵便受け 交換(台風により破損)
  • 随時:種子採集・精選(ヒゴタイ,メガルカヤ,ホソバイヌタデ,オキナグサ,オグラセンノウ,ヤナギタンポポ,カワラケツメイ,蒜山産ユウスゲ)
  • 随時:刈払機チップソー(刈刃)研磨

 

その他(貴重植物の寄贈・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • 植物園→外部
    • 15日:ススキ穂 創和会本部へ寄贈
    • 25日:環境省 アメリカザリガニ啓発クリアファイル(観察会で配布した残部)を倉敷市立自然史博物館へ寄贈
    • 24日:植物園栽培のヤナギタンポポ種子(新庄村産)を津黒いきものふれあいの里を通じて、新庄村自然保護連絡協議会に寄贈
  • 外部→植物園
    • 9日,16日:環境省 中国四国地方環境事務所 アメリカザリガニ啓発クリアファイル(9/11ミズアオイ観察会,9/23「夏の!虫をつかまえてみるかい!」にて参加者に配布)
    • 21日:エビヅル(雌株)(片岡採集,吉備中央町)
    • 24日:ユウスゲ種子(フサヒゲルリカミキリ保全活動用 実生苗作成のため,片岡採集,真庭市蒜山)
    • 28日:マツムシソウ(植物園ボランティアの方より,真庭市蒜山産)
植物園
WEBサイト
更新
  • 15日:「現在の見ごろ植物」更新(ナンバンギセル → ミズトラノオ)/「植物園便り」(8月の活動)/「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(10/22「植物園を楽しむ会122」開催要項公開)
  • 25日:「おかやまの植物事典」(「カモノハシ」追加)/「現在の見ごろ植物」更新(ヒオウギ果実,ヒガンバナ/シロバナマンジュシャゲ)

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