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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

10月の活動(2025.11.20 作成)

園長からの一言

2日:ようやく満開となったヒガンバナ
2日:ようやく満開となったヒガンバナ
5日:湿地で咲くサワヒヨドリで吸蜜するミドリヒョウモン
5日:湿地で咲くサワヒヨドリで吸蜜するミドリヒョウモン

ようやく秋らしい気候となり、月初めにはヒガンバナが見ごろとなりました。本来、「彼岸花」の名は、秋の彼岸の頃に「満開となる」から、のはずなのですが、最近は秋の彼岸のころに「咲き始める」のが当たり前になりつつあるようです。しかも園内の気温データを見ると、10月は猛暑日もあった9月に比べれば気温は下がったものの、18日までは日最高気温が30℃を超える「真夏日」を記録していました。アメダスのデータを見ても、やはり10月も平年よりは気温が高かったようです。ただ、19日の雨を境に、もう一段気温が下がり、少し肌寒さも感じるような、本格的に秋らしい気温となりました。

12日に開催した、定例観察会「植物園を楽しむ会」では、今回は「倉敷の自然をまもる会」との共催(まもる会の秋の観察会を兼ねる)の観察会として開催しました。それほど参加人数が増えるようなことはありませんでしたが、まだ暑かった先月の楽しむ会よりは参加者が増え、今回のテーマであった「鹿鳴草(ハギ類)」もミヤギノハギ、ツクシハギなどがちょうど花を咲かせてくれており、秋の訪れを実感できる観察会となりました。

園内の管理作業では、温室エリアの池の内部に生育しているヒメガマの刈り取りなどに加えて、咲き始めたセイタカアワダチソウやメリケンカルカヤ、外来チチコグサ類の引き抜き駆除作業なども行いました。園外においても、5日には倉敷美しい森での外来モウセンゴケ(特定外来植物ナガエモウセンゴケ)の駆除活動、18日には総社市主催の「鬼城山外来植物一掃大行動」に講師として参加したほか、27日には矢掛町で、環境省と岡山県による、特定外来植物ナガエツルノゲイトウの駆除作業(駆除方法の実演・解説)の見学など、外来植物に関する活動を多く行いました。

また、植物園内ではありませんが、植物園からの帰宅中、温暖化の影響で分布拡大中と言われる、南方系のタイワントビナナフシを偶然捕まえるといったこともありました(捕まえた個体は倉敷昆虫館に寄贈済み)。ナガエツルノゲイトウも熱帯原産の植物であり、様々な形で生物を通じて温暖化の影響を強く感じた月であったように思っています。

来園者(見学者)総数:95
見学・観察会等(27名)
10/4 見学1名(神奈川県)
来園1名(岡山理科大学 教授,レンギョウ類の葉のサンプリングに来園)
来園4名(倉敷市,昆虫採集を目的に来園)
10/12 定例観察会 植物園を楽しむ会158「鹿鳴草咲く花野を楽しむ」開催,参加者14名(倉敷の自然をまもる会 共催)

「鹿鳴草」とは、秋の七草のひとつ、ハギ類のこと。 温室エリアに植栽のミヤギノハギを観察する参加者の方々 12時にいったん閉会したあと、おまけで希望者のみ、午後にならないと開花しない、ヒツジグサの花を観察しました

10/30 放送大学で学んでいる、科学、自然好きの方々のクラブ活動だそうです。 珍しいフナバラソウの果実の観察中放送大学 科学ワクワククラブ 見学7名(放送大学の岡山地区のサークル)
その他の来園者
ボランティア・・・のべ68名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
10/5 倉敷美しい森 外来モウセンゴケ駆除活動,植物園ボランティア,倉敷市環境政策課職員,倉敷芸術科学大学 学生など10名参加(倉敷市曽原)

植物園ボランティア、倉敷市環境政策課、倉敷芸科大の学生の方々の協力で実施しました 栄養繁殖により増殖したナガエモウセンゴケの塊(特定外来生物に指定されている外来種、ナガエモウセンゴケ。環境によっては茎や葉から新たな芽生えを作って増殖します)

総社市 外来モウセンゴケ駆除活動,植物園ボランティア4名で実施 (総社市宿)
10/15 18日 エコツアー 観察予定場所 下見(倉敷市酒津 酒津公園)
10/17 10/19予定吉井川 ハマウツボ保護地保全活動 準備(草刈り)(岡山市東区西大寺浜)
10/18 総社市主催の外来植物駆除イベント。 鬼城山ビジターセンター周辺のメリケンカルカヤなどの外来種を引き抜きました鬼城山 外来植物一掃大行動 講師(総社市主催)(総社市黒尾,鬼城山ビジターセンター)
高梁川堤防の工事のため、観察範囲は限られていましたが、絶滅危惧種から雑草まで、さまざまな植物を観察できました「森・里・川・海の力2025」エコツアー(Bコース)講師(倉敷市主催)(倉敷市酒津,酒津公園)
10/19 「吉井川 ハマウツボ保護地保全活動」雨のため11/9へ延期、周辺河川敷の植物相調査(岡山市東区西大寺浜~新地区)
10/22 「第25回自然史博物館まつり」用 微小貝殻 採取(倉敷市玉島黒崎)
10/27 環境省・岡山県 ナガエツルノゲイトウ 専門家派遣事業(第2回現地派遣)参加(駆除作業の見学)(矢掛町)

環境省と岡山県により特定外来生物ナガエツルノゲイトウの駆除方法の説明会が行われたので、見学させていただきました 駆除作業が行われた場所の下流では、ナガエツルノゲイトウの繁茂によって水面が見えなくなっていた場所もありました

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
10/3 応募された子供たちの力作を、博物館の学芸員、博物館友の会の会長、副会長で審査しました倉敷市立自然史博物館・博物館友の会「しぜんしくらしき賞」審査会 出席(倉敷市立自然史博物館)
10/11 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会 出席(倉敷市立自然史博物館)

 

マスコミ取材、情報提供など
  特になし

 

園内の管理作業など
温室エリア
刈払機 草刈り(水草等プランター置き場~園地南端,オキナグサ植栽地 高刈り,池東~北~西側,温室南側園地)/手刈り・草取りなど(ノカンゾウ植栽地,池内部ヒメガマ→フレコンバッグ詰め,フェンス沿いつる植物)/植物種子 採種・精選(カノコソウ,ミズアオイ,カワラケツメイ,ヤマジソ,ホソバヤマジソ,ミズネコノオ,キセワタ,ミカワシンジュガヤ,フジバカマ)/植物種子 播種(カノコソウ,ユウスゲ)/外来植物駆除(メリケンムグラ,外来チチコグサ類,セイタカアワダチソウ)/樹木剪定(アカメガシワ,ヤマウコギ,クロガネモチ,カリン,ビワ)/フェンス沿い木本稚樹 除草剤塗布処理/水草プランター・屋外鉢・ポット水やり(随時)/刈草 収集・集積・焼却

 

湿地エリア
26日:外来チチコグサ類の引き抜き駆除作業(少し涼しくなり、雑草の成長も緩やかになってきたので、外来植物の駆除作業に力をいれました。 地道な作業が園内の植生・景観を維持しています。) 刈払機 草刈り(ユウスゲ植栽地,ユウスゲ植栽地前広場)/手刈り・草取りなど(アヤメ植栽地)/外来植物駆除(メリケンカルカヤ,セイタカアワダチソウ,アレチヌスビトハギ)/前冬 伐採木 片付け作業/樹木剪定(クコ)
その他
  • 5日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 随時:「第25回自然史博物館まつり」準備作業(ハマビシボールペン用貝殻 ふるいかけ・洗浄作業,「どくどくずかん」(折り本)執筆・作成,試作など)

 

その他(植物の外部提供・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • (提供)植物園→外部
    • 9日:総社市で出会った、タイワントビナナフシ(温暖化により分布拡大中とされる、南方系のナナフシです。 様々な生物に温暖化の影響がみられるようになっています)2日: NPO団体(東京都世田谷区)へ、秋の七草の写真提供(小学校での環境教育活動に使用とのこと)
    • 4日:岡山理科大学自然フィールドワークセンター 池谷教授へ、研究用サンプル(レンギョウ類の葉)提供
    • 8日:トルキスタンゴキブリ,カマドコオロギ(倉敷市,片岡採集),倉敷昆虫館へ寄贈
    • 15日:タイワントビナナフシ(総社市,片岡採集),倉敷昆虫館へ寄贈
    • 29日:カマドコオロギ(玉野市,片岡採集),倉敷昆虫館へ寄贈
  • (受け入れ)外部→植物園
    • 29日:ミズアオイ果実(植物園ボランティア,植物園栽培株由来のもの)
植物園
WEBサイト
更新
  • 1日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(11/15「植物園を楽しむ会159」,11/22「山焼き準備と茅刈り体験」開催要項公開)
  • 3日:「現在の見ごろ植物」(サワヒヨドリ,サワギキョウ)
  • 12日:「おかやまの植物事典」(「シラガブドウ」追加)/「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(11/8「倉敷みらい公園で生き物さがし2025年11月」開催要項公開)
  • 17日:「植物園だより」(「9月の活動」)
  • 24日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(11/9「吉井川 ハマウツボ保護地保全活動」開催延期のため修正開催要項公開)
  • 30日:「お知らせ」(「第25回自然史博物館まつり」ブース出展 告知)

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