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重井薬用植物園
岡山県倉敷市浅原20
TEL:086-423-2396
FAX:086-697-5865
E-mail:shigeihg@shigei.or.jp

 

植物園便り

11月の活動(2025.12.13 作成)

園長からの一言

15日:色づいた葉と赤い花が同時に見られるマルバノキ
15日:色づいた葉と赤い花が同時に見られるマルバノキ
7日:菌類に寄生されて死んだと思われるイナゴとツメレンゲの花に訪花したニホンミツバチ
7日:菌類に寄生されて死んだと思われるイナゴとツメレンゲの花に訪花したニホンミツバチ

下旬には日最高気温も20℃、日最低気温は5℃を下回るようになり、30日には最低気温が0.3℃を記録して冬の気配が感じられるようになりました。秋が短いということでもあったのですが、園内の樹木は夏の少雨と猛暑の影響と思われる枝枯れなどが見られたものもあったものの、予想していたほどのダメージではなく、15日に開催した「植物園を楽しむ会」では、ちょうど園内の紅葉のピークとなっており、テーマ通りの「秋山の千葉の彩」を楽しんでいただくことができました。園内の管理作業については種子の採種や温室エリアの池内部のヒメガマ穂の刈り取り(放置すると綿毛が飛散する)など、後回しにすることができない作業もありますが、草刈りについては、伸び続ける草に追い立てられる時期がようやく終わり、ある程度、計画的に作業を進めることができるようになりました。

2・3日には「第25回 自然史博物館まつり」に今年もブース出展を行いました。今年は8月の「おかやまSDGsフェア」などで配布し好評だった(ただし、その場で作ってもらうことができなかった)、自分で折って作る「折り本」の「トゲトゲずかん」(トゲのある植物)2種類に「どくどくずかん」(有毒植物)2種類を追加した4種類の折り本の作成体験と、植物園で栽培している絶滅危惧植物ハマビシのトゲトゲの果実を砂浜の小さな貝殻と一緒にボールペンに封入したオリジナルボールペン作り体験を行いました。どちらも2日間とも人が絶えることがなく、楽しんでいただけたのではないかと思っています。

また、この時期は里山利用を再現することで、希少な動植物を保護する保全活動の時期でもあります。22日には真庭市蒜山の山焼き(火入れ)半自然草原、28日には新見市の希少植物自生地にて、保全活動を実施しました。蒜山での保全活動は一般ボランティアを募集しての保全イベントとして、真庭市や蒜山自然再生協議会との共催で実施していますが、新見市での保全活動もイベントとしては実施していないものの、地元保全団体との連携を進めています。保全活動以外でも、今月は研究機関に植物の葉を研究サンプルとして提供したり、岡山市で講演を行ったりしたほか、電話、メール、手紙等での植物に関する質問・問い合わせなどもあり、幅広い活動を行った月であったように思います。今後も、活動の形にこだわらず、様々に社会や自然に貢献していければと考えています。

来園者(見学者)総数:88
見学・観察会等(40名)
11/12 見学3名(倉敷市)
11/15 定例観察会 植物園を楽しむ会159「秋山の千葉の彩を楽しむ」開催,参加者19名

岡山県の希少野生動植物、マルバノキが真っ赤に紅葉・・・と同時に、実は花も満開になっていたので、じっくり観察中。 ちらほら夏の少雨と猛暑の影響が出ていると思われる樹木がありましたが、美しく紅葉した樹木も多く、まさに「千葉の彩」!

11/19 来園1名(茨城県つくば市,農研機構より園内植物のサンプリングに来園)
11/23 来園4名(倉敷市,昆虫採集に来園)
11/24 倉敷市内のお花屋さんのサークル活動だそうです。 通常の見学ののち、園内で自然の草花の色を調べられていました見学5名(倉敷市阿知 すみれ花店)
来園1名(倉敷市立自然史博物館友の会幹事,植物園パンフレットを受け取りに来園)
11/26 見学1名(岡山理科大学理学部動物学科 教授)
11/30 来園3名(倉敷市,昆虫採集に来園
その他の来園者
ボランティア・・・のべ48名

 

園外での調査・講演・観察会などへの参加など各種活動
11/2・3 第25回 自然史博物館まつり」ブース出展(倉敷市立自然史博物館)

今年は「どくどくずかん」,「トゲトゲずかん」の折り本図鑑各2種類と、ハマビシボールペン作りを行いました ハサミで余白を切って、切込みを入れて折りたたんでいくと16ページの図鑑が完成します。 子供も大人も一緒に挑戦!

ハマビシのボールペン作りは博物館友の会ミュージアムショップでキットを購入、植物園ブースで作る、コラボ企画です。 絶滅危惧種のハマビシのトゲトゲの果実と小さな貝殻で、ハマビシの生育する砂浜のイメージのボールペンの出来上がり!

11/8 雲ひとつない秋晴れとなりました。イチョウなど色づき始めた公園内の木々も秋を演出してくれていました。「倉敷みらい公園で生き物さがし2025年11月」開催,参加者37名(倉敷市寿町)
11/11 保全活動イベントで、参加者の方々に草寄せ作業をしてもらう予定の急斜面の草刈りを行いました11/22予定「晩秋の蒜山もおもしろいよ!山焼き準備と茅刈り体験」準備(防火帯 草刈り),関係者6名で実施(真庭市蒜山上徳山)
11/16 岡山環境ネットワーク連続学習会「今、岡山に自然史博物館 を~自然の再生を考える~」 講演「倉敷に自然史博物館ができたワケ」(岡山市北区奉還町 オルガホール)
11/22 草原保全活動イベント「晩秋の蒜山もおもしろいよ!山焼き準備と茅刈り体験」開催(真庭市,蒜山自然再生協議会と共催),参加者36名(スタッフ含む)(真庭市蒜山上徳山)

急斜面での作業でしたが、天気が良い日が続き、刈った草も乾燥して軽くなっていたため、比較的順調に作業できました 急斜面を登り切り、斜面最上部の草寄せをする参加者。数日前に冠雪したばかりの大山が青空に映えていました

11/27 希少植物自生地保全活動 準備(草刈り)(新見市豊永佐伏)
11/28 新見市の希少植物が集中して生育する場所の保全活動を植物園ボランティア、地元自然保護団体の方々と実施しました希少植物自生地保全活動 実施,参加者10名(新見市豊永佐伏)
11/29 「友の会サミット2025 博物館コミュニティの未来を考える」オンライン配信 視聴
日本植生史学会 公開シンポジウム「最新DNA研究から探る日本列島における栽培植物の起源と来歴」参加(オンライン)

 

学会/外部の委員会/役員会への出席・参加など
11/8 倉敷市立自然史博物館友の会 幹事会 出席(倉敷市立自然史博物館)
11/14 倉敷の自然をまもる会 理事会 出席(倉敷市 市民活動センター)
11/26 倉敷市環境審議会 生物多様性部会 出席(倉敷市役所)

 

マスコミ取材、情報提供など
11/22 「晩秋の蒜山もおもしろいよ!山焼き準備と茅刈り体験」,真庭いきいきテレビ(CATV),山陽新聞 取材 
  • 真庭いきいきテレビ ・・・ニュース放送後,YouTubeチャンネルにてニュース動画公開
  • 山陽新聞 ・・・11/27「作州」面に「春の山焼きへ防火帯を整備」記事が掲載
11/28 希少植物自生地保全活動 備北民報 取材

 

園内の管理作業など
温室エリア
刈払機 草刈り(ウマノスズクサ植栽地,入口わきコブシ下,タヌキマメ植栽地,南端フェンス沿い園地)/手刈り・草取りなど(池内部 ヒメガマ穂,事務所前 緑のカーテン(ツルマメつる)片付け)/樹木剪定(クワ)/外来植物駆除(外来チチコグサ類)/刈草・剪定枝 収集・焼却/圃場栽培 サツマイモ掘り/植物種子 採種・精選(ミズアオイ,ミズトラノオ,キキョウ,ホソバイヌタデ,カワラケツメイなど12種類
湿地エリア
刈払機 草刈り(マルバノキ植栽地,キビヒトリシズカ植栽地,大クスノキ下斜面)/前冬 伐採木 片付け作業/刈草集積場所 腐葉土をユウスゲ植栽地内に撒布/刈草・剪定枝 収集・焼却
その他
  • 1日:「第25回自然史博物館まつり」搬入準備
  • 7日:園内 水質定期調査(電気伝導度など)
  • 26日:刈り払い機チップソー(刈刃)研磨
  • 随時:ヒメガマ穂 炭焼き(1/31予定「火起こし&たき火で里山遊び」準備)

 

その他(植物の外部提供・受け入れ・ウェブサイト更新など)
寄贈等
  • (提供)植物園→外部
    • 14日: 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)の研究者の方へ、研究用植物サンプル(モウソウチク葉)提供
    • 19日:国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構(茨城県つくば市)の研究者の方へ、研究用植物サンプル(園内植物 64科138種)提供
    • 24日:植物園三つ折りパンフレット50部を倉敷市立自然史博物館友の会 幹事の方に提供(大阪市でのイベント時に配布のため)/見学者にクチナシ乾燥果実 プレゼント
    • 26日:ハクビシン・ニホンイタチ(冷凍へい死体)を岡山理科大学理学部動物学科の小林秀司教授に寄贈
  • (受け入れ)外部→植物園
    • 10日:チョウジガマズミ果実(片岡採集,新見市産)
    • 11日:ヒトツバタゴ苗(真庭市蒜山地域の方から寄贈,栽培)
    • 27日:ベニバナヤマシャクヤク,イタチササゲ種子(片岡採集,新見市産)
  • 問い合わせ対応
    • 12日:カザグルマの実生栽培について(千葉県)/フジバカマ(コバノフジバカマ)同定依頼(質問者居住地不明)
    • 13日:ハハコグサについて(倉敷市)
    • 14日:ヒガンバナの結実・種子について(東京都)
植物園
WEBサイト
更新
  • 9日:「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(12/6「植物園を楽しむ会160」開催要項公開,12/14「ハマウツボ保護地 保全活動」(11/9より延期のため要項を修正))
  • 15日:「おかやまの植物事典」(「ヒツジグサ」追加)
  • 21日:「植物園だより」(「10月の活動」)
  • 30日:「現在の見ごろ植物」(サネカズラ)/「開園・イベントカレンダー」・「年間予定表」(1/17「植物園を楽しむ会161」,1/31「火起こし&たき火で里山あそび」開催要項公開)

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