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血液浄化療法センター

日本腎臓学会腎臓専門医制度研修施設
日本透析医学会専門医制度認定施設

日本腎臓財団透析療法従事職員研修実習指定施設

 1979年11月1日に腎臓病を専門とする病院として開院した当院は、開設時から末期腎不全の血液浄化療法に取り組んでおり、現在120台の血液透析患者監視装置で県内最多の約350名の患者さんの血液透析を行っています。
 開院当初に腎不全の原因の大半を占めていた慢性糸球体腎炎は、医学の進歩により治療可能な病気となり、透析に至る患者さんは激減しております。その一方で、糖尿病・動脈硬化といった生活習慣病による透析患者さんが増加し、透析導入年齢の高齢化が進んでいます。当院では、このような透析患者さんの変化に対応して、個々の患者さんに合った血液浄化療法を選択するよう心がけています。

●長時間透析・オーバーナイト透析・在宅血液透析
 血液透析は、一般的には週3 回、1 回4 ~ 5 時間行うのが標準的です。しかし、1 日24時間働いている腎臓の機能により近づけるために、最近は週18時間以上の長時間透析を行うことで、透析合併症の改善や予後の改善が得られることが報告されています。当院でも通常の透析枠を利用して週3 回6 時間の長時間透析を行い、高リン血症、高血圧、腎性貧血が改善して、薬剤の減量ができた患者さんもおられます。ただ、働き盛りの患者さんでは時間的制約があり、実施可能な患者さんが限られること、飲み薬は減量できますが、週24時間以上の透析患者さんと比べると減量効果が劣る欠点も明
らかになってきました。
 そこで、当院では深夜の時間を利用した1回8 時間(週24時間)のオーバーナイト透析2015年3 月より試験的に導入しました。従来の透析と比べ、高リン血症、高血圧、腎性貧血の改善が著しく、リン吸着薬、降圧剤、エリスロポエチン製剤が、1 回6 時間透析の患者さんと比べても大幅に減量できることが分かってきましたので、2017年4 月に本格導入し、2018年現在、オーバーナイト透析を行っている患者さんは7 名です。
 一方で、長時間透析といえども、腎臓の機能としては健康人の10~20%程度しか代行できておらず、健康人とまったく同じ食生活ができるわけではありません。特に、塩分やリン(特に食品添加物などの無機リン)については注意が必要です。また、オーバーナイト透析は、夜間に透析を行うために、安全性を考慮して心臓や脳に異常のある方は対象から外しています。今後も、順次増床して働き盛りで透析不足の患者さんを第一の候補に就労支援となれるように努めていきます。
 加えて、当院では、在宅血液透析も提供しています。在宅血液透析とは自宅に透析機械を設置し、患者さん自身で透析治療を行う方法です。在宅血液透析の利点は大きく2 つあり、1 つ目は自分の生活スタイルに合わせて治療を行えること、2 つ目は十分な透析(生命予後が良いとされる頻回または長時間透析)を行えるため、飲水・食事制限がほぼなく、透析患者さんに多く見られる合併症のリスクが減るということです。対象となる患者さんは自己管理・自己決定・自己責任を十分ご理解いただいた方で、自己穿刺などのトレーニングを受けることができ、必要な知識と技術を習得できる方となります。当院では、2010年から始めた在宅血液透析は、現在4 名の方が行っています。

●オンラインHDF(HDF:血液透析ろ 過)
 近年では透析膜の進歩によって血液透析(HD)とHDFの治療効果の差は少なくなってきているため、さらに分子量が大きい毒素まで取り除くようなオンラインHDFという治療法があります。血液透析と比べて濾過する毒素の量が多くなる為、透析アミロイドーシスや骨関節痛、皮膚掻痒症などの各種合併症に有効であると報告されています。また、透析治療中の血圧変動が少なく、透析困難症にも効果が得られます。治療中の循環動態の安定は長期的な心・血管系の合併症予防につながると考えられています。
 オンラインHDF対応装置は現在46台あり、新たな治療法である間歇補液型HDF(I-HDF)にも対応しています。I-HDFは透析中に一定間隔で補液と濾過を繰り返す方法で末梢循環の改善、透析中の血圧の安定、物質除去効率の向上が期待されています。

●患者さんの生活スタイルに合わせた時間調整
 当院では、月・水・金は午前透析・夜間透析の2 クール、火・木・土は午前透析の1 クールを標準としています。午前透析は、朝9 :00からの入室・治療となります。夜間透析は、16:00から入室・治療です。夜間透析に関しては、病状が安定していることが必須となりますが、最終22:50まで治療が可能ですので、就労している患者さんにも仕事帰りに透析を受けられることから大変喜ばれています。また、少人数ではありますが、早朝透析( 7:00~)や午後透析(13:00~)も行っています。

●残腎機能を生かした週1 ~ 2 回の血液透析あるいは腹膜透析
 最近増加している生活習慣病、高齢者の腎不全患者さんの中には、腎機能の悪化する速度が緩慢な方がいらっしゃいます。高齢者では身体の代謝が落ちて老廃物の産生量が少なくなり、若い人ほど血液浄化を行わなくても身体のバランスを取ることができる特徴があります。このような患者さんは、初めから週3 回の透析を導入するのではなく、週1 ~ 2 回の透析あるいは腹膜透析で腎不全状態を改善させることが可能になっています。
 当院は、患者さんの病状・生活環境に応じたテーラーメイドの透析医療を提供するよう心がけています。そして、これらの医療を通じて患者さんが質の高い人生を送れるよう一層支援して参ります。
血液浄化療法センター


オーバーナイト透析によるQOLの向上
●オーバーナイト透析とは
 深夜時間帯の睡眠時間を利用して行う長時間透析です。8時間透析ですが、夜間の就寝中行うため十分な透析を無理なく行うことができます。身体に蓄積された尿毒素や水分を、ゆっくりと時間をかけながら除去するため身体への負担が少なく、血圧の安定やお薬の減量、貧血の改善が期待できる透析方法です。これまで仕事と治療の両立で苦労されていた方や、もっと日中の時間を活用したい方、負担のない長時間の透析を希望されている方にとって、とても有意義な透析方法です。
●オーバーナイト透析の流れ
 21~22時の間に透析を開始し、22時30分消灯で翌朝の5~6時に透析を終了します。8時間と聞くと気が遠くなるように感じられると思いますが、実際の体感時間は、そこまで長く感じられません。睡眠と透析を同時に行うため、日中の時間が有効に活用できます。
現在、オーバーナイト透析を受けられている患者さんは、21時30分頃来院され治療を開始、6時過ぎには治療が終わります。その後、一度自宅に帰り家族と一緒に朝食を済ませ仕事に出かける方や、朝の交通ラッシュを避けて、病院から直接職場に向かわれ、職場で少しゆっくりと時間を過ごし、仕事に就かれる方もいらっしゃいます。

●透析日の生活パターン例
透析日の生活パターン例
●期待される治療効果
・通常の透析では除去されにくい物質、毒素を除去できる(痒みやムズムズ感の解消)
・血圧の安定(降圧剤の減量や不要)
・貧血の改善(造血剤の減量や不要)
・栄養状態の改善(筋肉量の増加や体脂肪の減少)

●日常生活でのメリット
・睡眠時間を利用し透析することで、日中の時間を自由に使える
・食事制限がやや緩やかになり、しっかり食事が摂れ、活力が出てきた
・定時まで仕事ができ、自宅で夕食・入浴を済ませて来院できるようになった
・夕方、子供の習い事の送迎や家族そろっての食事が摂れるようになった など

●オーバーナイト透析のデメリット
・透析(針や機器)が気になって眠れない
・夜中に家を不在にするなど

オーバーナイト透析専用透析室●費用について
 保険請求は通常の血液透析と同じになりますので、別途、治療費用がかかることはありません。ただし、設備使用料などのご負担をお願いする場合もございます。

●注意していただきたいこと
・オーバーナイト透析と通常の透析を併用することはできません
・体調不良がある場合は、オーバーナイト透析は出来ませんので、直ちに病院へ連絡してください
・来院が遅くなる時は、必ず連絡してください
・治療前の飲酒は慎んでください
・臨時透析でのオーバーナイト透析はお受けできません

●オーバーナイト透析の適応とは
 透析治療中の状態が安定している方が対象で、原疾患や合併症の有無により可能かどうか決定します。また、検査などで午前中の外来を受診していただく場合も有ります。したがって、すべての方が適応となる訳ではありません。詳しくは、当院血液浄化療法センター担当者までお問い合わせ下さい。

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